山形市立第十中学校

コノテガシワ

ヒノキ科

コノテガシワの樹全体の形は卵形か円錐形で、葉はヒノキに似ているが枝葉は直立していて、表裏が緑で区別がありません。ヒノキ、サクラ、アスナロなどの葉の裏面が白く見えるのは白色気孔帯があり、コノテガシワの気孔帯は白色でないために、葉の表と裏の区別がでいきないという独特な形態をしています。葉は1年目は鮮やかな緑色をしていますが、翌年は褐色になり、3年目には落葉します。

コノテガシワは、雄雌同株(しゆどうしゅ)で、春先の3〜4月に雄花と雌花がつきます。雄花は黄褐色で球形、雌花は淡紫緑色で卵円形です。果実は先の角ばった球果で卵球形か長楕円形で、青緑色から秋には褐色に熟します。球果の中に種子は4個あり、楕円形で黒褐色です。

若い枝と葉を、よく洗い水を切ってから、日陰で乾燥させます。これを生薬(しようやく)で側伯葉(そくはくよう)といいます。側伯葉(そくはくよう)は、わずかに香りがあって、かむと苦味と辛味があります。また、コノテガシワの秋に採取した種子を乾燥したものを伯子仁(はくしにん)といいます。吐血、喀血(かっけつ)、腸出血、月経過多、細菌性下痢などに止血、下痢止めの目的に用います。側伯葉(そくはくよう)を10〜15グラムに水0.5リットルを加え、約半量まで煮つめて1日3回に分けて食後に服用します。また、たんきりの目的で、ぜんそくにも用いられる場合もあります。種子にハチミツを加えて、砕いて舌淡、口唇炎などに塗布します。

枝葉に含まれる成分は、精油、タンニン、フラボノール類。民間では、コノテガシワを毛生え薬として用います。葉を黒焼きにして、粉末にしてから、ゴマ油でよく練って患部にすり込むか、側伯葉(そくはくよう)をそのまま粉末にして、ゴマ油で練って毛際に塗ります。脱毛を防止して発毛を促進する効き目があるとされています。

漢方処方:伯葉湯(はくようとう)は、側伯葉(そくはくよう)、かんきょう、ガイヨウで、吐血が止まらない場合に用いますが、吐血、喀血(かっけつ)などの症状の場合には医師の指示が必要になります。

(R.K)