事前学習
 事前学習は、めあて作り(全体、個人)、合宿のしおり、生徒企画活動、式の運営についての4つの事柄について、実施前およそ1カ月の期間にわたって行いました。

めあて作り(全体)
 合宿教室は、家族や気の合う仲間との「旅行」ではありません。そこで事前学習では、参加するにあたって守らなければならないルール、達成したい「めあて」を子どもたちが考え、実行しています。
 全体の「めあて」は、以下のような”システムダイナミクス(システム思考)”的手法を用いて決定しました。

 1.「こんな合宿にしたい」という思いを一人ひとりカードに書く。
 2.それを全員が見られるようホワイトボードに掲示する。
 3.共通するキーワード、共通はしていないが大事にしたい内容を探し、
   グルーピングする。
 4.グルーピングされたキーワードに沿った合宿を行うにあたって、「自分たちに欠けて
   いるところ」、「努力したいところ」を考え、一人ひとりカードに書く。
 5.それを全員が見られるようホワイトボードに掲示する。
 6.共通するキーワード、共通はしていないが大事にしたい内容を探し、
   グルーピングする。

 以下は、子どもたちが作った今回の「めあて」(全体)です。

 「笑顔で楽しい合宿」  「協力し助け合う合宿」  「チャレンジする合宿」

 そのために…

 ・ 普段できないことに挑戦する。
 ・ 自立心を高める。
 ・ ゆずり合う。
 ・ ケガをしない。
 ・ 雄大な自然を満喫する。


めあて作り(個人)
 「めあて作り(全体)」を受けて個人のめあても考えました。その際、できるだけ「めあて」の中には具体的な数字を入れること、ちょっぴり頑張ればできそうな内容にすること、書き方は文章・箇条書きのどちらでも構わないことの3点を示し、それらを自分で考え決めること(自己決定)が大事だということを説明しました。
 下記、表4は、個人の「めあて」から一部を抜粋したものです。
 表4 個人の「めあて」(抜粋)
児童生徒 個人の「めあて」
・自分のことばかり考えず、友だちの意見などをよく聞いて、みんなが
 楽しめるような合宿にする。
・ケンカを絶対しない。
・寝る時間は守る。
・あまり仲が良くない人とも少しは仲良くなる。
・夜寝る時、あまり遅くまで起きてないようにしたい。
・みんなに協力して、助け合う。
・5分前行動。
・ケガをしたり、させたりしないよう気をつける。
・色々なことをみんなで協力して楽しい合宿にする。
・人混みになじめるようにする。
・学校のことは忘れる。
・全体のめあてを守る。
・2回目の参加で友だちもいるので楽しみたい。
・みんなでスキーを楽しみたい。
・みんなの中に入っていけるようにがんばりたい。
・スキーが久しぶりなので不安だけどがんばりたい。

合宿のしおり
 合宿のしおりは、事前学習に参加した子どもたちひとりひとりが、1ページ以上を担当し作成しています。なお、人名等個人情報が掲載されているページは割愛させていただきました。

式の運営について
 今回の合宿では、新たな試みとして 式の運営を、児童生徒が担当することになりました。会の進行や開式、閉式の言葉、児童生徒代表挨拶などの14の役柄について、ひとり2役を基本に行うことになりました。
 事前学習では、進行の手順や仕方、挨拶の仕方、大勢の人の前で話すときの注意などについて学びました。
 2月12日(木)
時刻 活動内容 備考・担当
9:00  集 合  健康観察
9:15  出発式
  ・「おはようございます」
  ・所長あいさつ
  ・FS自己紹介
  ・「いってきます」
 進行@
 挨拶A


 挨拶B
9:30  出 発
10:00  到 着
 入所式
  ・はじめのことば
  ・所長さんのお話
  ・児童生徒代表のことば
  ・おわりのことば
 進行C
 言葉D

 代表E
 言葉F
 2月13日(金)
時刻 活動内容 備考・担当
13:30  退所式
  ・はじめのことば
  ・想いを語る
  ・所長さんのお話
  ・児童生徒代表お礼のことば
  ・おわりのことば
 進行G
 挨拶H
 参加者全員

 代表I
 言葉J
14:00  出 発
14:30  到 着
 解散式
  ・「ただいまかえりました」
  ・FSよりメッセージ
  ・所長あいさつ
  ・おわりのことば
 進行K
 言葉L


 言葉M
15:00  解 散

冬季合宿教室ふりかえりカード
 合宿教室では、1日の終わりの活動として、その日の活動をふりかえり、反省や感想を書く時間(夕べのつどい)を設けています。
 これに加え、今回の合宿でも引き続き、子どもたち自身が設定した「めあて」についてもふりかえり、評価し、改善を図っていく時間という側面も持たせました。
 その際、他者との比較ではなく、子どもたち一人ひとりが持つ良い点や可能性などの多様な側面、進歩の様子などを把握する「個人内評価(自己評価)」の視点を大切にしたいと考えました。

冬季合宿の概要
活動の様子(1日目)
活動の様子(2日目)
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